埼玉県狭山市の智光山公園にて開催されている、さやま猫の会さん主催の「飼い主のいない猫を考える」パネル展に足を運んでまいりました。既に観覧された方々の発信を見聞きして、伺う前から楽しみにしていたのですが、実際に拝見したところ想像以上でしたので、それでは具体的になにがどのように素晴らしかったのかを、主観ながらいくつかピックアップしてお伝えしてみようと思います。
会場には会の皆さんの活動報告・飼い主のいない猫たちの姿や幸せになった猫たちの写真作品などが盛りだくさんに展示されていました。多くの方々の想いが本当にぎっしり詰め込まれています。
また、来場者さんたちの声を届けるためのメッセージスペースがあったり、手の込んだ小さな仕掛けがその他にもたくさん散りばめられています。手作りのチャリティグッズも根強い人気がありました。
中にはこんな素敵な展示も、おそらく中学生でしょうか。
「飼い主のいない猫たち」をテーマにした研究レポートです。
このように若い世代の方々も現状にきちんと目を向け、私たちが今後どう変わっていかなければならないかを真剣に考えていることがよく伝わってまいります。可愛らしくまとめられていますが、内容はどれも無駄がなく的を射ており驚かされました。
つづいては複数の写真家さんたちによる写真パネルをご紹介したいと思います。ボードの前に立ち、作品を拝見して、何よりすぐに感じたことがありました。それは、どの撮影者の方々も普段からこの子たちを気にかけ、頻繁に逢いにいき、日常的に見守っていらっしゃるにちがいない、というものです。
ねこたちの表情やパネルから、たしかな温かみを感じます。動物(命)にレンズを向けるということがいったいどういうことであるか、その大切な根本を私たちに改めて教えてくれる、そんな作品の数々はまさに必見といえます。
特に私が目を奪われ、しばらく見入ってしまった写真がこちらです。
ぜひ皆さまにも見て頂きたい。
寒さや飢え、人間による虐待や様々な身の危険に警戒する生活から、家族として迎え入れられ、温かな愛情をたっぷり注がれるまでのこの表情の変化こそ、私たちが今、心に刻まなければならない彼らからのメッセージではないかと思うわけです。
最後に、この啓発展示を拝見させていただいて何よりも素晴らしいと感じたことは、決してボランティアの方々だけでなく地域・行政を合わせた三本柱がきちんと連携しているという点です。
行政である狭山市が積極的にイベントの広報活動を行い、市長自らも啓発会場に視察やヒヤリングに訪れるこの体制は、まさしく今後のロールモデルとなりうる先進のあるべき姿ではないでしょうか。
会期は1月28日(日)が最終日です。27日・28日は合わせて譲渡会も行われます。また、園内にはこども動物園なども併設されていますので、この機会にぜひ足をお運びになってください。
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